古代哲学 - ギリシャ哲学の誕生と展開

古代哲学は、紀元前6世紀のミレトス学派に始まり、紀元後6世紀の新プラトン主義の終焉に至る、およそ千年にわたる西洋哲学の最初期の営みである。タレス、アナクシマンドロス、ヘラクレイトスらソクラテス以前の自然哲学者たちは、神話的世界観を脱し、万物の根源(アルケー)を理性的に探究した最初の思想家であった。

紀元前5世紀のアテナイでは、ソクラテスが対話を通じた哲学的探究の方法を確立し、その弟子プラトンはイデア論を核とする壮大な哲学体系を構築した。さらにプラトンの弟子アリストテレスは、論理学・自然学・倫理学・政治学など学問の全領域にわたる体系的な哲学を展開し、「万学の祖」と称されるに至った。

ヘレニズム時代には、ストア派が自然と調和した生き方を、エピクロス派が快楽と平静を追求する倫理学を提唱し、懐疑派は確実な知識の可能性そのものを問い直した。古代哲学が提起した存在・知識・善・正義をめぐる根本的な問いは、その後二千年以上にわたって西洋思想の基盤であり続けている。